風俗営業店の設備
風俗営業は、接待の形態、店舗の設備などによって、1~5号特定遊興飲食店営業等に分類されていますが、各号の風俗営業には、それぞれに店舗の設備面でのクリアすべき条件があります。例えば、客室の明るさや床面積の広さ、外部からの見通しなど、厳しい制限が設けられています。

カフェー、バー、キャバレー、クラブ、ラウンジ、キャバクラなど、どの風俗営業にも、各都道府県の条例による出店地域の規制があります。騒音・振動の規制もあります。大阪府では、病院や学校、保育所から100メートル以内(商業地域では50メートル以内)における出店は禁止されています。また、その例外地域もございます。

次項では、風俗営業店がクリアしなければならない設備の基準を具体的にご紹介します。ただし、これらの設備要件や出店規制地域はケースバイケースで異なってきます。原則として出店不可の第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域であっても、条件により容認されることもあります。風俗営業の開業が可能かどうか、ぜひお気軽にご相談下さい。
風俗営業の店舗設備の具体的要件
【1号営業】 キャバレー
【1号営業】 キャバレー
・客室の床面積は1室66平米以上とし、その内ダンスをさせるための床面積を約5分の1以上とすること。
・客室の内部が外部から容易に見通すことができないものであること。
・客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
・風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと。
・客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
・営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持できる構造又は設備を有すること
・騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる構造又は設備を有すること。
【1号営業】 料理店・社交飲食店(クラブ・ラウンジ等)
・客室の床面積は1室16.5平米以上(和室の場合は1室9.5平米以上)とし、ダンス用の設備を設けないこと。
 (但し、客室の数が1室のみの場合はこれらの数値に満たない場合でも可能。)
・客室の内部が外部から容易に見通すことができないものであること。
・客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
・風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと。
・客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
・営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持できる構造又は設備を有すること
・騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる構造又は設備を有すること。
・1号営業の営業所にて、外国人ダンサーなどを招聘したい場合には、出入国難民認定法などにより、
 営業所に13平米以上のステージや9平米(出演者が5名を超える場合、増加1名につき1.6平米を加えた面積)
 以上の控室などが必要となります。
【2号営業】 低照度飲食店(バー)
【2号営業】 低照度飲食店(バー)
・客室の床面積は1室5平米以上とし、ダンス用の設備を設けないこと。
・客室の内部が外部から容易に見通すことができないものであること。
・客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
・風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと。
・客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
・営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持できる構造又は設備を有すること
・騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる構造又は設備を有すること。
【3号営業】 区画飲食店
【3号営業】 区画飲食店
・ダンス用の設備を設けないこと。
・客室の内部が外部から容易に見通すことができないものであること。
・風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと。
・客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
・営業所内の照度が10ルクス以下とならないように維持できる構造又は設備を有すること
・騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる構造又は設備を有すること。
【4号営業】 パチンコ店・麻雀店
【4号営業】 パチンコ店・麻雀店
・客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
・風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと。
・客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
・営業所内の照度が10ルクス以下とならないように維持できる構造又は設備を有すること
・騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる構造又は設備を有すること。
・パチンコ屋等は、その営業の用に供する遊技機以外の遊技設備を設けないこと。
・パチンコ屋等(マージャン店を除く)は、営業所内の客の見やすい場所に賞品を提供する設備を設けること。
【5号営業】 ゲームセンター等
【5号営業】 ゲームセンター等
・客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
・風俗営業を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれのある写真、広告物、装飾
 その他の設備を設けないこと。
・客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
・営業所内の照度が10ルクス以下とならないように維持できる構造又は設備を有すること
・騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる構造又は設備を有すること。
・紙幣を挿入できる遊技設備、現金・有価証券を提供するための装置を有する遊技設備を設けないこと。
特定遊興飲食店営業とは
ナイトクラブその他の設備を設けて客に遊興させ、かつ飲食させる営業を指します。
特定遊興飲食店営業許可においては、営業形態により他の許可との関係性で遊興の積極性も問題がでてくることがございます。法施行後より、近畿圏を中心として手続きを行っております。